【玄米のメリット】玄米と白米はどう違うの?栄養素や身体への作用は!

玄米の栄養成分は?


玄米の果皮と種皮は、脂肪、蛋白質、セルローズ(繊維素)などの大切な成分を含有しています。

セルローズは、食物の消化吸収を助け、便秘を解消します。

又、腸内細菌の作用により、ビタミンA・B1・B2・B12に生合成され整腸作用を助けます。

糊粉層と胚芽には、脂肪、蛋白質、ビタミン類、ミネラル、カリウム、マグネシウムなどが含まれています。

胚芽に含まれる栄養素

ビタミンA・・・目に良い働きをしてくれて、粘膜(喉や鼻など)に働きかけてウィルスから守ってくれます。
肌を良い状態に保ってくれる効果もあります。

ビタミンB1・・・糖質をエネルギーに変える働きをしてくれます。
疲労回復効果があります。(B1の摂取量が少ないと、疲れやすくなると言われています。)

ビタミンB2・・・糖質、たんぱく質、質脂(三大栄養素)をエネルギーに変える働きをしています。
肌、粘膜などを良い状態に保つ作用があります。

ビタミンB12・・・葉酸と共に赤血球の中のヘモグロビンの合成、細胞の代謝を助けています。

ビタミンE・・・抗酸化作用が、脂質の酸化を防いで体を守ってくれる役割があります。

ニコチン酸・・・ナイアシンと呼ばれ、ビタミンB群の一つです。
たんぱく質、脂質、糖質を代謝し、エネルギーを産生する酵素などの働きを助けてくれます。

パントテン酸・・・

葉酸・・・胎児の発育に役立ったり、赤血球の形成を補助したりなど、大事な働きをしてくれます。
ビタミンB12と共に血液を作る働きがあります。

また玄米は毒を排出する作用を持っており、フィチン酸や胚芽の殻により、腸内の残留物を排泄してくれます。

この作用により血液が浄化され、細胞の活性化を促し、老化防止や美容に繋がっていきます。

 

玄米の炊き方!

玄米を美味しく炊くには最低でも10時間漬けておきたいですね。

そうすれば普通の炊飯ジャーの玄米モードでもふっくらと美味しく炊けます。

硬さは好みに合わせて炊き上がるように、基本線を基準にして水の量を微調節して決めましょう。

又、新米、品種、季節によっても少し変わります。

玄米で大切な部分は胚芽です。

一分突きにすると胚芽の部分はそのままで表面に傷が入り、吸水しやすくなり、漬ける時間が短くても芯が残りにくくなります。

スーパーでなく、お米屋さんで購入して一分突きを買い求めるのが宜しいかと思います。

ただ、米に傷が入るため酸化が進むので、数日で消費できる量での購入がおすすめです。

白米を食している人がいきなり玄米に移行するときに感じる硬さ、食味、香りの違いに馴れるため、最初は七部突き位から食べ始めて五分突き、三分突きと徐々に二分、一分突きが食べれるように時間をかけて馴れていくことが大切だと思います。

 

玄米の食べ方

玄米は胃で消化されにくいためよく噛む必要があります。

咀嚼100回が理想ですが、最低50回は咀嚼するよう心がけて食しましょう。

よく噛むことで唾液から分解酵素が生じて消化を助けるとともに、吸収されやすい栄養分に分解され、さらに胃で細分化され腸へと運ばれ吸収され必要な箇所に運ばれ命を紡ぎます。

ここで箸置きが意味あるものに成ってきます。

よく咀嚼して食事をする時、箸を持ったままだと無作法な感じがします。

一度箸を置き、姿勢を正してよく噛んで味わい、命(植物も生きています。)を頂くことへの感謝を表す行為が食事だからです。

食事が重要な事柄だったと思われます。

今日の日常に箸置きなどほとんど意味なきものと思われていますが、よく咀嚼していた時代の食事には必要な品であったのではないかと思われます。

TV番組で健康な高齢者の食事事情で咀嚼をテーマに放映してました。

一回の食事に何回咀嚼するかカウントした結果、800~1000回されてました。

メニューは煮物、焼き魚、汁物、漬物、和え物など戦前の日本食でありました。

とにかく噛む!よく噛むことが習慣になってることが健康に結びついてるのでしょう。

玄米を食べる時のポイント!

玄米は、しっかり咀嚼して胃に流さないと胃に負担がかかり、胃が弱っている人には胃もたれを引き起こす場合がありますので、よく噛むことを心掛けて下さい。

よく噛むことにより、唾液の酵素の働きを引き出すとともに、中枢神経に満腹感を引き起こさせ、腹八分の満腹感を覚えさせます。

玄米や食物繊維を多く含む食材を主食としてきた日本人は、消化酵素の力を借りて栄養を採ってきたわけですから、よく咀嚼することが肝心なことであったのです。

補足として、調理器具の「かまど」が煮炊きを基本とした日本食文化を支えてきたと言っても過言では無いと思います。

また、土間が漬物や味噌の保存に適していたことなど、日本の風土に合った台所が日本人の生活を支えてきたことは先人の知恵に敬服いたします。

 

玄米で食べた方が良い理由!

お米も皮付き玄米で食べることに意味があるわけです。

玄米の場合、皮は胚芽と糠の部分なのですが、この部分に栄養素の全てが含まれている訳です。

だからこの部分を取り除いた白米にはほとんど栄養素が含まれていないと言っても過言ではありません。

玄米食のメリットは大きくわけて五つあります。

玄米食のメリット

1.便秘解消・・・食物繊維が多く含まれている。一膳150gでキャベツ120g相当といってもピンとこないかも知れませんが、含有量が多いってことです。

2.食欲抑制・・・玄米はよく咀嚼して食べないと消化不良をおこしやすいので、よく咀嚼しなければなりません。よく咀嚼すると満腹中枢が刺激されて食べすぎにセーブがかかります。

3.糖尿病予防・・・血糖値の上昇を白米に比べて緩やかな曲線で示される傾向があります。このことからインスリンの働きを抑制することが出来、糖尿病になりにくいとされています。

4.癌・循環器疾患の予防・・・アメリカのデザイナーフードピラミッドによる報告によると、あらゆる重大な病気のリスクをさげる効能が含まれているとされています。

5.アンチエイジング・・・玄米には抗酸化作用があるビタミンEが豊富に含まれています。これにより細胞が酸化されるのを防ぎ老化が抑制されます。

 

玄米と一緒に食べて欲しいもの

玄米と一緒に食べて欲しいものは梅干(クエン酸)、糠漬け植物性(ビフィズス菌)、味噌汁(蛋白質)(人工甘味料、防腐剤など不使用な物)野菜の煮物(ビタミン類)です。

人が生命維持に必要な物がバランスよく摂取出来ます。

ただ、玄米は表皮に農薬や放射線が付着しているため、できるだけ農薬の使用量が少ないものや静岡県より西側の産地の物が放射線量が少なく安全性が高いと言われています。

放射線の問題は解決に到っているわけでなく、あいまいに処理されている事が問題であるにも関わらず再稼動を許可することに疑問を感じるのは自分だけでしょうか?

福島の原発はあの時のまま何にも変わっていないのに・・・。

農薬はよく洗ったり少し突けば落とすことができます。

野菜も昔は皮付きで食べることが当たり前だったのにいつからか皮を剥いて食べることが普通になってしまいました。

自分も皮を剥いて調理することになんら疑問を持たずに仕事をしていたある日、アルバイトの子にカットを頼んだところ皮付きのままカットしだしたので、
「皮剥かなきゃだめだよ。」って言ったら、
「家の祖母は皮を剥ない。」って言われたその時には何も気付かず、数年後、食に関していろいろ知るようになり、皮を剥くという行為がいかに理に適ってないかを知り、一物全体で食する事がいかに大切かを学びました。

 

玄米食を継続するためのポイント!

家庭で玄米食を継続するにあたって障害となるのは家族の協力です。

玄米は白米と炊き方に大きな差があり、負担が増し、味覚、食感、香り等に違いがあるため、全員が美味しいく食べられると言い切れないからです。

私の家庭でも子供たちが拒絶します。

かと言って、自分だけ別に玄米食を続けることは家内に負担がかかるし、経済的にも良いとは言えません。

なんとか折り合いをつける落としどころは5分突きがぎりぎりのラインかと思います。

胚芽と糠がなんとか残るので、白米より意味があり、完全玄米食への一歩となるからです。

現代において食事を正すためにはそれなりなの覚悟と決意が必要とされます。

TVではほぼ毎日、グルメ番組で美味しいとされる品々が放映されています。

見たら一度は食べてみたいと思うのは人間の沙汰です。

この誘惑に打ち勝つのは並大抵ではありまでん。

しかし、病から身を守るためにはストイック粗食な食事を日常化にしなければならないのです。

味、食べ応えを知っているから避けるのは大変なことだと思います。

でも超えなくては健全な身体を得る事は出来ないのです。

俗に言う一流と言われる人達は良い事には労力を惜しみません。結果が全てを語っています。

何が大切かと言う事を理解し、実行しているからです。

トーク番組や雑誌の対談等で寝る時間や食事のことについて述べているキーワードに、玄米食や9時には寝てると言う言葉を耳にします。

たまたま自分だけが気になったのかも知れませんが、興味深い事柄だと思います。

 

日本人にとって理想の栄養学とは?

玄米食とは少し離れますが、栄養学について話したいと思います。

江戸時代までの食事の基本は、庶民は麦と玄米に味噌汁、漬物、野菜の煮物、青魚が中心でした。

飛脚や船頭や馬の世話人などの人達の肉体は、余分な物は一切無い、均整の取れた体格でした。

持久力は馬よりも勝り、バランス感覚は小船の上で重い荷物を軽々と持ち歩き体型からは想像出来ないものでした。

江戸時代末期にドイツの学者がドイツの栄養学を取り入れればもっと良くなるのではないかと思い、馬の世話人に試したところ、予測に反し体力が低迷してしまい望ましい結果になりませんでした。

なのに明治政府はドイツ栄養学を取り入れて健康の向上をはかる政策を行ったようです。

その結果が現在に到っているわけであり、戦後アメリカが持ち込んだ政策がさらに日本人の健食を奪ったと言えます。

飛脚のDNAをそのまま受け継ぎ、食事もきちんと行っていればマラソンの世界記録も夢ではなかったかも知れません。

戦国時代の食事の内容は精進料理とほとんど変わらなかったはずです。

加える物としては野鳥くらいです。

なのに、重い鎧を身につけながら何キロも歩いたり走ったりしていたのですから驚きです。

又、走る馬上において槍を振り回したり、弓を引いたりするバランス感覚は相当な筋力を要したと思われます。

歴史が栄養バランスに優れていた食事であったことを立証するものです。

そして、中心に玄米が存在していたことは明白なことだと思われます。

歴史的にみても玄米を食の中心に持ってくる事がいかに大切かと言う事を物語っています。

更に、葉菜、根菜、海藻類、味噌汁、漬物を一緒に食する事が命の源と成るわけです。



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